Beretta A400 Uplandの改良メモその2。
A400 Uplandの純正リリースボタン(ラッチボタン)が硬くて押し難いため改良し親指が痛くならないようにする対策。
この改良をすると力を込めてボタンを押すストレスから解放されます・・・!
A400シリーズ全体かどうか不明ですが、わたしの持つUplandはとにかくリリースボタンが硬くて力を入れないと薬室を閉鎖できません。
射撃メインで使ってた初期の頃、1ラウンド25発くらいは平気ですが100発も撃つと毎回ボタンを押す親指が痛くなってました。
手も体もデカくて屈強なイタリア人は問題ないのかもしれませんが華奢な日本人にはツライ。
という訳で親指が痛くならない軽い力で閉鎖できるように対策したのでその記録。
改良のデメリットは
という感じでしょうか。
No3は安全に関わる話なので少し掘り下げておきます。
考えられるケース
弾を薬室にセットしラッチボタンを押そうとするまさにその時、誤って銃本体を地面に落としたりボタンに腕や服が引っかかったりするようなことがあると、意図せず薬室が閉鎖されるカモしれません。
更にそのあと何かの弾みで引き金を引いてしまったり撃鉄が落ちたりして暴発!
なんてことがそれこそ10万回に1回くらいはあるかもって話しです。
モチロンわたしはNo3のデメリットはないと感じてるので改良します。
【注意】
所持許可証の記載内容が変更になるような改造は個人の判断で行わないでください。
以前の改良↓
【ベレッタ A400 UPLAND】オペレーティングハンドルを交換して指挟まる対策
ビフォーアフター
カスタマイズしたのはリリースボタン。
※別称:ラッチボタン、閉鎖ボタン
ビフォー
アフター
遊底レバーのダサさが際立ってる(泣
もうちょっとこう、シュッとした感じにできると思うんですけどねー。
交換した部品(右側)【左が純正部品】
リリースボタン+カバーのセット
GUN-NET.SHOP さんにて年末セールで購入。
外部リンク>>ベレッタ A400・1301用 NEWオーバーサイズ ボルトリリース (AL391~A303対応)
商品代金12,857円 + 送料550円 計13,407円
この改良の優先度は下げていましたが年末にショップさんからのセール通知を受け取ってしまい目に付いたので購入。
20%引きくらいで買えたはず。それでも銃本体の価格の3%と思うと高い。
カスタマイズした結果
率直に言ってまたもダサくなりました(2年ぶり2回目)
遊底レバーのダサさに比べたら幾分マシですが・・・
ボタンのサイズが大きいので風景の彫刻が隠れて見えなくなってしまいます。
それでも使い勝手やストレス軽減を優先して断行。
上下2連銃を手に入れてからA400 Uplandは狩猟メインで大切に大切に使っていますので、あまりボタンを押すタイミングはありません。
しかし何も気にせずに
オラァ!
っとボタンを押すと
「ガチャンッッ!!!」
と、かなり大き目の音がします。
猟場において大きな音は禁物。
なるべく音がしないように薬室を閉鎖しようと思うとボタンを押す時にかなり気を使う。
文字で説明すると
左手で遊底レバーを抑えつつ右手で機関部をホールドしながら右親指でギュッとリリースボタンを押す
上記動作は発砲機会が訪れるたびに発生します。そして意外にこの動作はストレス。
こういう地味なストレスは少しでも減らすことが精神衛生上とっても大切。
これまで ギュッ と力を込めていたのが、 スッ と押せると幾分ストレスが減ります。
きっと猟果も変わると思う。知らんけど。
作業手順
作業の流れは以下の通り。
- 銃を分解
- レバーを持ちながらボルトリリースボタンを押す
- レバーを引き抜いてボルトを機関部から外す
- 引き金アッセンブリを取り外す
- リリースボタンを取り外す
- 普段掃除できてないところを掃除
- リリースボタンを組み替えて取付ける
- 元通りに組み立て&カバーを付けて完了!
作業時間は大体45分くらいでした。作業の肝は5と7です。
作業の難易度は中レベルかなと思います。ちなみに遊底レバーを交換する難易度は低。
やや手先が器用な人でないと難しいかなという感じ。DIYが好き機械いじりが好きなら問題なし。
自信のない人はこの作業レベルくらいから銃砲店に依頼案件かな?
参考にしたYouTube動画
大まかな流れやピンの抜き方組み方が参考になります。
EZ bolt release lever instructions for Briley Beretta A400, 1301, 390, 391, 303, 3901
この動画を見つけるまでは実施に少し不安がありました。
必要な工具
- ピンポンチ
- ハンマー
- クリップか太めの針金
- ウエス
- ガンオイル
作業工程
1.銃を分解
まずは銃身と先台を分解。
2.レバーを持ちながらボルトリリースボタンを押す
ボルトレバーを抑えながらリリースボタンを押してボルトヘッドを前方に。
3.レバーを引き抜いてボルトを機関部から外す
ボルトヘッドを少し押してダルマの位置を合わせながらレバーを引き抜く。
レバーが大きいので引き抜くのはラクちんです。
この状態になるとボルトが本体機関部から引っこ抜けます。
4.引き金アッセンブリを取り外す
ピンポンチとハンマーで引き金アッセンブリを固定しているピンを外す。
やさしくトントン。
もしもピンが抜けにくく硬い感じならピン部に少しだけグリスを注油しても良し。
外れました。
5.リリースボタンを取り外す
ここからが未知の領域。
まずはこのちっちゃいピンを抜く。
引き金のピンを抜くのと同じ要領で気持ち強めにトントンしたら抜けました。
小さいので紛失注意。無くしたらジエンド。
次はリリースボタンアッセンブリの支点になっているピンを太いクリップなどで押して抜く。
バネが効いている状態だと上手くピンが抜けません。
100均で買った太目のクリップ。
クリップを真っ直ぐにして差し込む。
分かりにくかったらYouTube動画を参考に。
EZ bolt release lever instructions for Briley Beretta A400, 1301, 390, 391, 303, 3901
外せました。
6.普段掃除できてないところを掃除
この機会に普段手が届かないところの細かい汚れを落としておきます。
7.リリースボタンを組み替えて取付ける
新しいリリースボタンに組み替えます。
こちらもバネが効いているので抑えながらピンを抜く。
ピンが取れました。
新しいリリースボタンに組み替えます。
本体への取付け。
やや知恵の輪をしないとうまく入りませんでした。
外したときと同じ要領でバネを押さえつつピンを挿入。
支柱ピンを奥まで挿入したら固定用のピンをポンチとハンマーで入れます。
ピンが小さいのでこれが一番難しかったカモ。
できました!
ここまできたらあとは楽勝。
8.元通りに組み立て&カバーを付けて完了!
引き金アッセンブリを取付け→ボルトヘッドアッセンブリを取付け・・・と元通りに戻していきます。
最後にプラスチックカバーを取り付けて完了!
カバーは付けても付けなくても良いと思いますがとりあえずつけます。
完了!
何度か動作させて軽い力で閉鎖できることを確認。
これはラクですわ。
ひとつ気になる点はカバーを付けると本体とのクリアランスが狭いこと。
狭いというか干渉してますねコレは。
今のところ閉鎖に問題はないのでこのままにしておきます。
閉鎖できないようなことがあればカバーは取り外します。
早く射撃場で試射したい!これで5ラウンドくらいは楽勝のはず。
以上!おつかれさまでした。
使用した工具類の紹介
ピンポンチ
SIGNETのポンチ。
気に入っている理由は整備士時代にこのブランドを愛用する仕事ができる先輩がいたから。
今のところ不満なし。
ハンマー
特別な理由はないセレクトですけど不満なし。
ウエス
定番。使い易い。
もしくは古びたTシャツでも代用可。
ただしTシャツは糸くずが出るのが難点。
よって精密&繊細なところには使えません。
ガンオイル
定番のWD40。最近値段が上がってるがコレしか知らないのでくやしいけどリピート購入。
クリップ、太めの針金
100均で十分。ネット商品は割高な印象。
バスタオル
使わなくなったお古を使用。床を汚さないため必須。